楽器練習の効果が加速する暮らし方
毎日の中で、楽器や歌の練習にたくさん時間を割くことも、なかなか難しいもの。
それでもコツコツ続けることが一番大切ですが、少ない時間でも効果を上げたいものですよね。
音楽は意外といろんな要素が入り混じっています。
楽器を前にした時だけでなく、日常のあらゆる時間を使って、総合的に練習効果を上げていく工夫ができると思います。
私の大好きなジャズピアニストの小曽根真さんが以前、ジャズのワークショップ開催についての雑誌インタビューで
「日本の若手アマチュアミュージシャンは、ドラマー以外はリズム練習の認識が低い。」
と言っておられました。
そう、リズム練習しない人が多い。
音階が出る楽器だと、メロディーやコードや、ドラムのような打楽器にはない要素がありますから、ついそっちの練習ばかり中心になってしまうのですよね。
だけど考えてみれば、楽器を持たなくても、リズム練習ならできるのです。
机を叩く、膝を叩く。
ドラマーの人は良くやってませんか?
難しいパッセージや、リズムが複雑なフレーズなど、
音楽要素の中から、リズムだけを分解して体に染み込ませる練習も有効です。
実は楽器が上手に聞こえる条件は、音程よりもリズム感が良いこと。
リズムが安定してくると、難しいフレーズも弾きやすくなりなます。
音程やら、コードのボイシングなど、やるべきことも多い楽器の場合、一度に全てを網羅しようと思わず、
一つずつ丁寧に攻略していくことも、結局は上達の近道です。
楽器を触る時間がない時、リズム練習だけに特化してみる。
他にも、改めて譜読みをしてみるなど、余裕がない時も出来ることが見つかるものです。
そうやって、相対的に音楽に触れている時間が長いほど、上達の道につながると思います。
音楽、楽器は始めて短期間で、すぐ形になるものではないですし、
上達が感じられないと、続けるモチベーションも下がってしまいます。
上手く自分を励まし、楽しめる工夫ができることも、音楽との上手な付き合い方ではないでしょうか?
時間がない、お金がない、体力がない。
『ないこと』ばかりを見ていたら、何も実現できませんが、
何か出来ることはないかな?
という観点で見ていくと、突破口はいくらでも見つかります。
練習に対する創意工夫ができることも、努力の才能、しいては音楽の才能へとつながると私は思います。