音楽の引き出し
音楽って、物体として目で見えないせいでしょうか?
音楽を作ることに対して、よく質問を受けます。
『どんな時に曲が浮かぶのですか?』
しかし、浮かんでから作っていると、締め切りに間に合いません(笑)
浮かぶような工夫をするか、
とにかく作る。
浮かぶような工夫と言っても、色々あるので、リラックスする方法であったり、人によっては気分転換をしたり、関係ないことをすることもあるようですが。
私の場合は、好きなもの、事に囲まれるようにしているのが、良いようです。
雰囲気づくりですかね。
そうは言っても、出てこない時はとにかく作るしかなくて。
自分の引き出しから、引っ張り出す。
小さなモチーフを膨らましながら、形成するような感じです。
後者は、冷蔵庫にあるものだけで料理するみたいなのに似てるかも知れません。
条件が限られてて、素材も潤沢にあるわけでもなく、その中で何を作るかな??
と、考えながら進めるような感じです。
小さなモチーフを膨らませて、全体像を作り上げることは、慣れか経験でやっているようなところもあります。
引き出しを増やすということは、能動的に行うことも大事だと思うのですが、意外と無意識にやっているのも良いかと思ってます。
ぼーっとしながら、たまたまテレビやラジオなんかで聞いた音楽。
自分にないスタイルであったり、新鮮に感じる楽器や音の組み合わせとか。
自分にとっての異素材感。
なんとなく脳裏に保存するような感じてストックしておくと、別の形で自分の中で熟成してたりします。
そういったものを引っ張り出したり、定番の落ち着きのある展開などと組み合わせると、意外とおもしろいものができたりします。
ちょっと実験的なところもあったり、なかったり(笑)
音楽の引き出しを増やすことは、主旋律や和声だけじゃなくて、楽器の奏法であるとか、それ単体ではアンサンブルとして成立しない音素材も拾っていく作業かと思います。
引き出しを増やそう、増やそうと思うよりも、何となくおもしろいものを無意識にサーチしている感覚の方が、よいものと出会う確立が高い気がしてます♪